はじめに
日本の神道の中心ともいえる「伊勢神宮」。その厳かな空気感、歴史の重み、そして自然と調和した神域は、ただの観光地ではなく、心を整える場所です。
私にとって初めての伊勢神宮参拝は、日常から少し離れて、自分自身と向き合う貴重な時間となりました。この記事では、実際に訪れた旅の工程と、参拝時の気づきや感動を、できるだけ臨場感を持ってお届けします。

旅の計画と準備
伊勢神宮は「外宮(げくう)」と「内宮(ないくう)」のふたつの正宮を中心に、125社の別宮・摂社・末社・所管社から成る広大な神社群です。
私の旅は、1泊2日のモデルプラン。名古屋から近鉄特急で伊勢市駅まで向かい、1日目に外宮を参拝、2日目の早朝に内宮へ向かうという流れです。
宿泊は外宮から徒歩圏内の旅館を選びました。早朝の参拝をしたかったので、アクセスの良さを重視しました。

1日目:外宮参拝
伊勢市駅に降り立ち、駅からまっすぐに続く外宮参道を歩きます。参道沿いには地元の物産店やカフェが並び、初めての伊勢の空気に心が少しずつ解けていくのを感じました。
外宮は、衣食住の神「豊受大御神(とようけのおおみかみ)」を祀っています。手水舎で手を清め、広々とした境内を歩くと、まるで森の中にいるような静けさに包まれます。
正宮では、特別な願いはせず、ただ「来させていただいたこと」に感謝を伝えました。参拝後、不思議と体の内側から力が湧いてくるような感覚がありました。

2日目:内宮参拝と五十鈴川の清流
早朝、まだ人が少ない時間帯に内宮へ向かいました。内宮前の宇治橋を渡ると、一歩一歩が特別な意味を持っているような、神域に入る感覚がします。
内宮は、皇室の御祖神である「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」を祀る日本最高位の神社。清らかな五十鈴川の水で手を清め、杉木立に囲まれた参道を歩いていきます。
正宮前では自然と背筋が伸び、静かに頭を下げると、胸がいっぱいになりました。祈りというより、静かな対話をしているような時間でした。

おかげ横丁でひと休み
参拝を終えたあとは、おかげ横丁でひと休み。昔ながらの町並みに癒されながら、伊勢うどんや赤福など名物グルメを満喫しました。
特に印象に残ったのは、赤福氷。ふわふわの氷に赤福のあんこと餅がのっていて、甘さと冷たさが絶妙。旅の疲れがスッと抜けるような美味しさでした。

参拝を終えて感じたこと
伊勢神宮の参拝は、ただ神社を訪れるというものではなく、「自然と共にある心」を思い出す時間でした。
日々の忙しさの中で、無意識に後回しにしていた「感謝の気持ち」や「立ち止まる時間」。それを思い出させてくれる場所が、伊勢神宮なのだと感じました。
まとめ
初めての伊勢神宮は、私にとって「心を整える旅」でした。もしこれから訪れる方がいたら、ぜひ、時間に余裕を持って、静かに自分と向き合う気持ちで歩いてみてください。
神様に願いを伝えるよりも、まず「ありがとう」と言いたくなるような、そんな旅になるはずです。
最近のコメント